こんにちは!
Jr.AOW(ジュニアアドヴァンスドオープンウォーターダイバー)コースでお子さんが様々なダイビングを経験し、「もっと海が好きになった!」「もっといろんなことができるようになりたい!」と、目を輝かせている姿を見るのは、親御さんにとって、本当に嬉しい瞬間ですよね。
ダイビングの楽しさ、そして奥深さを知ったお子さんの心に、もし、「自分だけでなく、一緒に潜るバディや周りの人のことも考えられるようになりたい」「もしもの時に、何かできることがあるなら知りたい」そんな気持ちが芽生え始めたとしたら…。それは、お子さんがダイバーとして、そして一人の人間として、また一つ大きなステップを踏み出そうとしているサインかもしれません。
今日は、そんなお子さんの「誰かのために」という尊い気持ちを、具体的な「スキル」と「自信」に繋げる、PADIの**「ジュニアレスキューダイバー(Jr.RED)」**コースについて、熱く、そして詳しくお話ししたいと思います!
「PADI Jr.RED」ってどんなヒーローになるためのコース?~小さな守護神、海での心得~
まず、このJr.REDコース、どんなお子さんが挑戦できるのでしょう?
- 対象年齢は12歳から14歳!: Jr.AOWを修了し、さらにダイビングスキルと知識を深めたいと願う、意欲的な若いダイバーのためのコースです。
- とっても大事な前提条件! EFR(エマージェンシー・ファースト・レスポンス)って何?: Jr.REDコースに参加するためには、PADI Jr.AOWダイバー(または、他の指導団体の同等資格)であることに加えて、もう一つ、非常に重要な条件があります。それは、**「エマージェンシー・ファースト・レスポンス(EFR)一次ケア(CPR)および二次ケア(応急手当)の訓練を、過去24ヶ月以内に修了していること」**なんです。 「EFRって、なあに?」って思いますよね。これは、心肺蘇生法(CPR)やAEDの使い方、ケガや急病への応急手当など、日常生活やレジャー中に起こりうる緊急事態に、誰もが対応できるようになるための、すごく実践的な救急法のプログラムです。ダイバーだけでなく、誰にとっても役立つ知識とスキルなんですよ! 多くの場合、レスキューダイバーコースと並行して、あるいは直前にこのEFRコースを受講することになります。レスキュー活動の基礎となる、大切なステップですね。
Jr.REDで学ぶこと:ただのスキルじゃない、「心構え」と「行動力」
じゃあ、Jr.REDコースでは、具体的にどんなことを学ぶのでしょう? 正直に言うと、これまでの「楽しむ」がメインだったコースとは、ちょっと雰囲気が変わります。より真剣に、そして時にはちょっぴりハードな状況にも向き合っていくことになるんです。
- トラブルを「未然に防ぐ」観察眼: 「あれ?あのダイバー、ちょっと動きがおかしいな」「なんだか水面が騒がしいぞ…」そんな風に、問題が大きくなる前に、小さなサインに気づくための観察力を養います。
- パニックダイバーへの対応: 水中でパニックに陥ってしまったダイバーに、どうやって安全に近づき、落ち着かせ、救助するかを学びます。
- 疲れたダイバーの救助: 水面で疲れてしまったダイバーを、どうやって励まし、安全な場所まで誘導するか。
- 意識不明のダイバーへの対応: 水面や水中で意識を失ってしまったダイバーへの、迅速かつ適切な救助方法と、陸上への引き上げ、そして救急隊への引き継ぎまで。
- 行方不明ダイバーの捜索: もしバディとはぐれてしまったら…どうやって効率的に捜索するか、その手順やパターンを学びます。
- 自己救助のテクニックも!: まずは自分自身の安全を確保することが大前提。足がつった時の対処法や、器材のトラブルに自分で対応する方法など、自分を守るためのスキルも磨きます。
- レスキュー呼吸の実践: 水面で呼吸をしていないダイバーに対して、人工呼吸を行いながら陸上へ搬送する練習もします。
「うわぁ…なんだか、すごく大変そう…」って思いましたか? そうなんです、正直、簡単なコースではありません。でも、これらのスキルを一つ一つ真剣に学び、練習し、身につけていく過程で、お子さんは、ただの「ダイビングが上手な子」から、**「周りの状況を冷静に判断し、もしもの時には行動できる、頼れるダイバー」**へと成長していくんです。 それは、まるで小さなヒーローが、困難な訓練を乗り越えて、特別な力を手に入れていく物語のようですよね!
困難を乗り越えて掴む「本物の自信」!Jr.REDがお子さんにもたらすもの
Jr.REDコースは、確かにチャレンジングです。でも、それを乗り越えた時、お子さんが手にするものは、計り知れないほど大きな「宝物」になるはずです。
- 「自分は周りの人を助けられるかもしれない」という、かけがえのない自信: 「もしバディが困っていたら、自分にもできることがある!」この感覚は、お子さんの自己肯定感を飛躍的に高めます。それは、他の何にも代えがたい、「本物の自信」です。
- 冷静な判断力と、プレッシャーの中でも行動できる精神力: 模擬的な緊急事態(シナリオトレーニング)を通して、予期せぬ状況でもパニックにならず、何をすべきかを冷静に考え、優先順位をつけ、行動に移す力を養います。この力は、ダイビングだけでなく、日常生活の様々な場面でも必ず役立つはずです。
- バディや仲間への深い思いやりと、安全への強い責任感: レスキューコースを経験すると、「自分の安全は自分で守る」という意識はもちろんのこと、「一緒に潜るバディの安全も、自分には責任の一端があるんだ」という、より深いレベルでの責任感が芽生えます。仲間を思いやる気持ちが、自然と行動に現れるようになるでしょう。
- チームワークの大切さを学ぶ: レスキュー活動は、一人ではできません。バディや他のダイバーと協力し、それぞれの役割を分担し、効果的に救助を行う。その中で、コミュニケーション能力やチームで何かを成し遂げることの大切さを、肌で感じることができます。
- ダイビングが、もっと安全で、もっと楽しくなる: 安全に対する知識とスキルが高まることで、これからのダイビングが、より安心して楽しめるようになります。「何かあっても大丈夫」という自信が、心に余裕を生み、海をさらに満喫できるようになるんですね。
- 「ダイビングだけじゃない、日常生活でも役立つ力が身につく!」: Jr.REDで学ぶ問題解決能力や判断力、そして救急法の知識は、学校生活や家庭、将来社会に出た時など、人生のあらゆる場面で、お子さん自身や周りの人を助ける力になるかもしれません。
Jr.REDは、単にダイビングスキルを教えるだけではなく、お子さんの「人間力」そのものを、大きく、たくましく育ててくれる、本当に特別なコースなんです。
「うちの子に、そんな大変なこと…」~親御さんの不安と、応援のカタチ~
「レスキューなんて、うちの子にはまだ早すぎるんじゃないかしら…」 「体力的に、ついていけるのかしら…」 「精神的に、プレッシャーに負けてしまわないかしら…」 親御さんとしては、心配な気持ちもたくさん湧いてくると思います。そのお気持ち、すごくよく分かります。
- 正直、ちょっぴりハードなコース。本人の「やり遂げたい」気持ちが一番大事: Jr.REDは、「楽しそうだからやってみようかな」という軽い気持ちだけでは、乗り越えられないかもしれません。お子さん自身が、「レスキュースキルを身につけたい!」「頼れるダイバーになりたい!」という、強い意志と目的意識を持っていることが、何よりも大切です。まずは、お子さんとじっくり話し合って、その気持ちを確認してあげてください。
- 体力はもちろん、精神的なタフさも必要: 模擬的な救助活動では、器材をつけたまま泳いだり、人を運んだりする場面もあります。ある程度の体力は必要になりますし、精神的なプレッシャーを感じることもあるでしょう。でも、インストラクターは、お子さんの年齢や体力レベルを十分に考慮して、無理のない範囲で指導を進めてくれるはずです。大切なのは、諦めずに挑戦し続ける気持ちです。
- インストラクターとの相性、指導力は超重要!: レスキューコースの指導には、高い専門性と経験が求められます。特に、お子さんに教える場合は、緊急時のシナリオを、ただリアルに再現するだけでなく、教育的な観点から、何を学んでほしいのか、どうすれば安全に、かつ効果的にスキルが身につくのかを、分かりやすく伝えられる指導力が必要です。安全管理体制が万全であることは言うまでもありません。ぜひ、信頼できるPADIダイブセンターで、経験豊富なインストラクターを選んであげてください。
- EFR講習とのスケジュール調整、費用も確認: Jr.REDコースと並行して、または事前にEFR講習を受ける必要があります。それぞれのスケジュールや費用(両方受けると、それなりの金額になることもあります)を、事前にしっかりと確認しておきましょう。
- 「できない」と決めつけず、挑戦する気持ちを尊重する: 親御さんとしては心配かもしれませんが、お子さんの「やってみたい」という気持ちを、頭ごなしに否定せず、まずは尊重してあげてください。そして、挑戦すると決めたなら、全力で応援してあげましょう。
- 成功体験だけでなく、うまくいかない経験から学ぶことも大切: レスキューシナリオでは、最初から全てが完璧にできるわけではありません。うまくいかないこと、難しいと感じることもあるでしょう。でも、その失敗や困難から学ぶことこそが、本当の成長に繋がるんです。「どうすればもっと良くなるか」を考え、工夫する過程が大切です。
- 「信じて見守る。そして、たくさん褒めてあげよう!」: コース中、親御さんは、ハラハラドキドキしながら見守ることになるかもしれません。でも、お子さんの力を信じて、温かく見守ってあげてください。そして、コースを終えた時には、「よく頑張ったね!」「本当に頼もしくなったね!」と、心からたくさん褒めてあげてください。その言葉が、お子さんにとって最高の「ご褒美」になるはずです。
Jr.REDを乗り越えた、小さなヒーローたちの成長物語
実際にJr.REDを経験したお子さんたちは、本当に見違えるように成長することが多いです。ぼくが見てきた中でも、 「以前よりも、ダイビング中に周りの状況をよく見るようになった」 「バディのことを、すごく気遣うようになった」 「話し方や態度に、自信と落ち着きが出てきた」 「ダイビングに対する真剣さが増した」 なんていう、素晴らしい変化がたくさん見られました。親御さんからも、「なんだか、すごく頼もしくなって帰ってきました!」という嬉しいお声をよく聞きます。
Jr.REDの輝きは、未来へ続く!~その先のダイビングライフ~
Jr.REDコースを修了すると、お子さんのダイビングライフは、さらに豊かで、意義深いものになるでしょう。
- 15歳でPADIレスキューダイバーへ!: Jr.OWDやJr.AOWと同じように、15歳になれば、Jr.REDの「ジュニア」の制限が解除され、PADIレスキューダイバーとして認定されます。これで、世界中で「トラブルを予防し、もしもの時には対処できる、頼れるダイバー」として認められることになるんです。素晴らしいことですよね!
- もしかしたら、将来は海のプロフェッショナルへ?: レスキューダイバーコースで得た知識やスキル、そして「人を助けたい」という気持ちは、もしかしたら、お子さんを将来、PADIダイブマスターやインストラクターといった、海のプロフェッショナルへと導くきっかけになるかもしれません。(PADI Jr.ダイブマスターというプログラムは、通常18歳からとなりますが、目標を持つことは素晴らしいことです!)
- 何よりも、生涯にわたる「安全意識」という財産: Jr.REDで培われた安全に対する高い意識と、問題解決能力は、ダイビングだけでなく、お子さんのこれからの人生全てにおいて、かけがえのない財産となるはずです。
まとめ:さあ、お子さんの「人を思う心」を、Jr.REDで大きく育てよう!
PADIジュニアレスキューダイバーコースは、単にダイビングスキルを教えるだけのコースではありません。それは、お子さんの心の中に眠る「優しさ」「強さ」「責任感」「思いやり」といった、人間として大切な資質を、海という素晴らしい舞台を通して引き出し、大きく育ててくれる、本当に特別なプログラムです。
確かに、他のコースに比べると、少し大変かもしれません。でも、その困難を乗り越えた時、お子さんが手にする達成感と自信は、きっと想像を超えるほど大きなものでしょう。
そして、このコースを通して、親子で「安全」について深く話し合ったり、お互いの大切さを再認識したりする、貴重な機会にもなるかもしれませんね。
もし、あなたのお子さんが、ダイビングの楽しさの先に、もっと大きな何かを求めているのなら。もし、お子さんの心に、「誰かの役に立ちたい」という小さな炎が灯っているのなら。ぜひ、このPADI Jr.REDという挑戦を、温かく応援してあげてください。
頼れる小さなヒーローが、あなたのすぐそばに誕生する日を、ぼくも心から楽しみにしています!
この記事が、Jr.REDコースに興味をお持ちの親御さんとお子さんの、勇気ある一歩を後押しできましたら幸いです!
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