7月末の三浦で水温21度——宮川湾ボートダイビングと、夏なのに寒い海の話

7月末の三浦で水温21度——宮川湾ボートダイビングと、夏なのに寒い海の話

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こんにちは、三浦 海の学校の吉田です。

今日は三浦の宮川湾で2ボートダイビングをしてきました。 7月最後の日、陸の上はしっかり真夏です。器材を積み込んでいるだけで汗が流れてきて、早く水に入りたくてたまらない。 そんな朝でした。

ゲストは、何度も足を運んでくださっているリピーターのYさん。カメラを手に、じっくり被写体を探すタイプのダイバーです。今日もカメラを構える時間が長くて、僕はその後ろで「今日はいい海だな」 とのんびり眺めていました。

宮川湾のボートダイビングで水中から手を振るダイバー

陸は真夏、海に入ると別世界の三浦半島

三浦半島のダイビングでいつも思うのですが、陸と海の温度差は、季節が進むほど大きくなります。今日みたいな7月末の晴れた日は、駐車場のアスファルトが熱を持っていて、ウェットスーツを着ているだけで暑い。ボートに乗って風を受けている数分間が一番気持ちいい時間だったりします。

そこからエントリーすると、世界が切り替わります。音が消えて、体重が消えて、視界の中に岩と海藻と魚だけが残る。何百本潜っても、この最初の数十秒だけは毎回同じように新鮮です。

そして今日は、その切り替わりのときに「あ、ちょっと冷たい」 と感じました。これが後で効いてくるのですが、それは後半に書きます。

今日の宮川湾の海況——透明度6〜8mと水温21度

今日の宮川湾の海況を、数字で残しておきます。

  • 透明度:6〜8m
  • 水温:21度
  • 内容:2ボートダイブ

透明度6〜8mというのは、三浦半島のこの時季としては悪くない数字です。抜けるような青さではありませんが、根の全体像が見える程度には見通せますし、群れが泳いでくれば十分にその形がわかります。実際、中層で小魚の群れが流れていく様子は、緑がかった水の中でもきれいに見えました。

三浦の海は、外洋のリゾートのような透明度が毎回出る場所ではありません。そのかわり、プランクトンが多いということは、それを食べる生き物が多いということでもあります。 栄養のある海だから生き物が濃い。三浦半島でダイビングを続けている人ほど、この見え方に納得している気がします。

水温は21度。 7月末の数字としては、正直やや低めです。真夏の三浦なら24〜26度くらいまで上がる日もあるので、今日の海は少し冷たい水が入っていたのだと思います。

透明度6〜8mの三浦の海を流れていく小魚の群れ

中層をこんなふうに小魚の群れが横切っていきます。1匹ずつを追いかけるとキリがないのですが、群れごと視界に入れて眺めていると、水の流れが見えるようで飽きません。

三浦の海で出会った生き物たち

今日は水中でじっくり時間をかけて、小さいものを中心に見て回りました。 写真も撮ったので、順番にご紹介します。

なお、生き物の名前については、写真からはっきり断定できるものだけを書いています。「たぶんあれかな」というレベルのものは、あえて名前を出していません。ダイビングログで一番やってはいけないのが、あやふやな名前を事実として広げてしまうことだと思っているので、ここは慎重にいきます。気になる種類は、次に潜るときに改めて確認してきます。

岩肌にいたウミウシ

三浦の海の岩肌で見つけた白と橙の突起を持つウミウシ

背中にたくさんの突起を生やしたウミウシです。半透明の白い体に、突起の先だけがオレンジに染まっている。 体長は数センチもありません。

ウミウシは春先の三浦の主役というイメージが強いですが、夏でも探せばちゃんといます。数は減るぶん、見つけたときの嬉しさは春より大きいかもしれません。こういう被写体は、水の動きが少しでもあるとピントが安定しないので、撮る側は呼吸を止めて岩に体を固定して、じっと待つことになります。

イソギンチャクの中で暮らすエビ

三浦のダイビングで見られるイソギンチャクとその中に隠れる小さなエビ

紫色の先端を持つイソギンチャクの触手のあいだに、透明な体に白と紫の模様が入った小さなエビが隠れていました。

イソギンチャクの触手には刺胞という毒の仕組みがあって、多くの生き物にとっては危険な場所です。そこをあえて住居にしている生き物がいるというのが面白いところで、彼らにとっては、天敵が入ってこられない最高の安全地帯ということになります。

こういう関係を知ってから見ると、ただの「きれいな写真」 が「よくできた物語」に変わります。ダイビングの楽しみが一段深くなる瞬間だと思っています。

細い脚を広げていた生き物

三浦半島の海中でソフトコーラルに掴まる細長い脚の甲殻類

淡いピンク色の枝に、糸のように細い脚を広げて掴まっていました。脚の先が青白く光っていて、真ん中の体は驚くほど小さい。

これも名前を断言しない、にしておきます。 ただ、この「枝につかまって暮らす」という生き方そのものが、三浦の海の面白さをよく表しています。 宿主がいて、そこに依存する生き物がいる。だから、その枝を見つけられるかどうかが、生き物を見つけられるかどうかを決めます。ガイドが海の中でやっているのは、実はこの逆算です。

砂地に埋まっていたエイ

三浦の砂地で砂に体を埋めて休んでいたエイ

砂地を流していたら、砂の色に紛れてエイが休んでいました。体の上に砂をかぶって、目だけを出しています。

このタイプの生き物は、こちらが気づかず近づくと驚いて飛び出していきます。今日は距離を保ったまま撮れたので、逃げられずに済みました。砂地は一見なにもない場所に見えますが、実は「なにもないように見せている生き物」 がいる場所です。三浦の海で砂地をゆっくり流す時間は、意外と外れが少ない。

なお、エイの仲間には尾に棘を持つものがいます。写真を撮りたくなっても、真上から覆いかぶさるように近づいたり、砂を払って追い立てたりはしないでください。生き物のためでもあり、自分の安全のためでもあります。

岩の穴からのぞいていた顔

三浦の岩場の穴からオレンジ色の顔をのぞかせる小さな魚

今日いちばん表情豊かだったのがこれです。岩の穴から、オレンジ色の小さな顔だけを出して、頭の上には海藻のような飾りをふさふさと生やしています。目が大きくて、こちらをじっと見返してきます。

穴から出ている面積は数センチ。少しでも寄りすぎると引っ込んでしまうので、離れた位置から少しずつ距離を詰めていきます。 粘って撮った1枚です。

夏の三浦ダイビングでも「寒い」は起きます

さて、冒頭で書いた話に戻ります。今日は楽しかったのですが、正直に書くと、少し寒かったです。

水温21度は、5mmのウェットスーツで潜れる水温です。 ただ「潜れる水温」と「快適な水温」は別物で、2本目の後半になると体の熱が確実に抜けていきます。特に今日のように、小さい生き物を探して同じ場所にじっと留まる潜り方をすると、体が動かないぶん冷えが早い。動いていれば温かい、というのは水中でもある程度当てはまります。

夏だから暖かいはず、と思って軽装で来ると、寒さで2本目の楽しさが半減してしまいます。せっかく三浦まで来ていただくので、この話は毎回きちんとお伝えしています。

対策1:一枚足す

一番効くのは、フードベストやインナーを1枚足すことです。 特に首から胸にかけての保温は効果が大きい。「暑かったら脱げばいい」ので、迷ったら持ってきていただくのが正解です。

対策2:1本目と2本目のあいだを大事にする

エキジット後に濡れたまま風に当たっていると、体は水中よりも速く冷えます。上がったらタオルで拭いて、風を防いで、温かい飲み物を入れる。この休憩時間の過ごし方で、2本目の体感がまるで変わります。

対策3:我慢しない

そして一番大切なことです。 寒いと感じたら、必ず教えてください。

寒さは体力を削りますし、判断力にも影響します。「せっかく来たから」と我慢して潜り続けるのは、楽しさの面でも安全の面でもいいことがありません。少人数制でやっているのは、こういう一人ひとりの状態を見て、その場で対応を変えるためです。予定より早く上がる判断も、遠慮なくできる空気を作っておきたいと思っています。

写真を撮る人が一緒だと、海の見え方が変わります

三浦の宮川湾でカメラを構えて水中撮影をするダイバー

今日改めて感じたのは、カメラを持つ人と潜ると、海の解像度が上がるということです。

Yさんは、僕が「ここにいますよ」 と指した生き物を、すぐには撮りません。まず全体を見て、光の向きを確かめて、体の位置を決めてから構えます。その待っている時間、僕も同じ場所をずっと見ていることになります。すると、最初は気づかなかったものが視界に入ってくる。岩の隙間で動いた何か、さっきまでいなかった小魚。

ガイドとして何百回も潜っている場所でも、一緒に潜る人によって見えるものが変わります。これはダイビングの、けっこう本質的な面白さだと思います。

三浦半島の岩場を移動しながら被写体を探すダイバー

また三浦の海に潜りにきてください

7月末の三浦、宮川湾での2ボートダイビングでした。 透明度6〜8m、水温21度。少し肌寒かったけれど、生き物は濃く、写真を撮る時間もたっぷりあって、いいダイビングでした。

三浦 海の学校のボートダイビングは、2ボートダイブで¥19,800(税込・ガイド、タンク、ウエイト、乗船料、施設使用料、保険込み/レンタル器材代は別途)です。ボートでしか行けないポイントは、ビーチとはまた違う地形と生き物が待っています。

それから、今日のYさんのように続けて通ってくださる方に向けて、つづける割という仕組みを始めました。ログ付けのときにその場で次回の日程を決めていただくと、次回が¥800引きになります。 事前の手続きは要りません。ボートダイビングなら¥19,800が¥19,000になります。ブランクが空くほど再開しづらくなるのを、仕組みのほうで軽くしたくて作ったものです。

夏の三浦の海は、これからお盆にかけてが本番です。水温はまだ上がる余地がありますし、群れも増えていきます。はじめての方も、久しぶりの方も、ぜひ潜りにきてください。装備のことや当日の海況は、ご予約のときに遠慮なくお尋ねください。

三浦 海の学校について

三浦 海の学校は神奈川県三浦市のPADI公認5スターIDCセンターです。ダイビングライセンスの取得から、ファンダイビング、SUPやスノーケリングなどのマリンアクティビティまで、初心者からベテランまで楽しめます。 開催は城ヶ島・宮川湾。京急三崎口駅から開催地まで無料送迎をご利用いただけます。

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