11歳が三浦の海でジュニアOWD講習——台風前のうねる海でも落ち着いて潜れた日
こんにちは、三浦 海の学校の吉田です。
今日は三浦の海で、11歳の女の子のダイビングライセンス講習をしてきました。PADIのジュニアオープンウォーターダイバー講習です。 お母様は付き添いでファンダイビング。親子で同じ海に入る一日になりました。
台風が近づいていて、正直なところ海のコンディションは良い日ではありませんでした。 それでも今日は「うまくいった日」として書いておきたいことがたくさんあります。
ダイビングは何歳から?三浦での親子ライセンス講習
今日の主役はMちゃん、11歳。シュノーケリングの経験はあるけれど、タンクを背負って潜るのは今日が初めてです。
PADIのライセンスは10歳から取得できます。10〜14歳の場合はジュニアオープンウォーターダイバーという扱いになり、潜れる深さや一緒に潜る相手に制限がつきます。年齢が上がるにつれてその制限は外れ、15歳になると自動的に通常のオープンウォーターダイバーとして扱われます。子どもだから簡単な講習で済ませる、ということはありません。学ぶ内容も、できるようになってもらうスキルも、大人とまったく同じです。
そして今日はお母様が付き添いのファンダイビング。 これは僕がけっこう好きな組み合わせです。親御さんが陸で待っているのではなく、同じ海に入って同じ景色を見る。 講習が終わったあと「あそこ暗かったね」「魚いたね」と話せる相手が家にいるというのは、続けていくうえで思った以上に大きいです。
海に入る前のプール練習——ダイビング講習でいちばん大事なこと

海に入る前に、まずプールで基本練習をします。 今日のMちゃんは、ここが本当に立派でした。
マスククリアも問題なし。水中でマスクに水を入れて、鼻から息を出して水を追い出すというやつです。初めてだと顔に水が触れた瞬間に慌ててしまう人が多いのですが、落ち着いてこなしていました。
レギュレーターリカバリーも大丈夫。口から外れた呼吸器を、体をひねって腕で探して咥えなおすスキルです。 これも「呼吸できないかもしれない」という感覚と向き合う練習なので、パニックが出やすいところ。 慌てずに手順どおりに動けていました。
そして緊急スイミングアセント。万が一空気が無くなったとき、水面まで泳ぎながら浮上する練習です。 ここには二つ難所があります。速すぎず上がるスピードのコントロールと、上がりながら息を吐き続けること。浮上中は肺の中の空気が膨らむので、吐き続けないと体を傷めます。Mちゃんはスピードも保てていたし、息もちゃんと吐き続けられていました。 とても上手です。
11歳が初日にここまでできるのは、正直めずらしいと思います。
シュノーケリングの経験があったことも、たぶん効いています。顔を水につけること、水中で息を整えること、フィンで進むこと。このあたりに慣れているかどうかで、初日の余裕はずいぶん変わります。逆に言えば、シュノーケリングをやったことがある方は、ダイビングへの入り口をもう半分くらい通り過ぎているということです。三浦 海の学校ではスノーケリングのメニューもやっているので、いきなりタンクは怖いという方はそちらから入るのも手です。
大人の方によく聞かれるのですが、プールの練習は「うまくできるかどうか」 を見ている時間ではありません。見ているのは、うまくいかなかったときにどうするか、です。マスクに水が入った、呼吸器が外れた、そういう想定外が起きたときに、慌てずに手を動かせるか。ダイビングの安全はほとんどそこに集約されます。だからこそ、海に入る前にプールでしつこくやります。
台風接近中の三浦の海——うねりと透明度2〜3m
さて、海です。
台風が近づいていた影響で、少しうねりが入ってきていました。うねりというのは、遠くの台風が海面に起こした波が、うねうねと長い周期でこちらまで届いてくるもの。三浦半島の海は台風本体がまだ遠くても、こうして先にうねりだけがやってきます。その日の空が晴れていても海が動いているのはこのためです。

透明度は2〜3mくらい。波が海底の砂を巻き上げるので、こういう日は視界が近くなります。写真を見ていただくと雰囲気が伝わると思います。緑がかっていて、少し先はもう白くかすんでいる。 それでもこの表情です。三浦の海がいつもこうというわけではなくて、条件が良い日はもっとすっきり見えます。 ただ、今日は今日の海。ダイビングは海が用意したコンディションの中でやるものなので、こういう日も含めて海です。
こうした日は、無理をしないことがすべてです。少しでも危ないと判断すれば中止にしますし、入れる日でも浅場中心に組み立てを変えます。エントリーとエキジット、つまり海に入る瞬間と上がる瞬間がいちばん揺さぶられるところなので、そのタイミングの取り方もいつも以上に丁寧に説明してから入ります。台風と三浦の海の関係については以前の記事にもう少し詳しく書きました。
そんな海の中でも、Mちゃんは落ち着いていました。プールでやったレギュレーターリカバリーもマスククリアも、海底でちゃんとできています。プールでできたことを、揺れて視界の悪い海でもできる。ここが講習のいちばん大事な山場で、それを一日で越えていきました。
これは僕の実感なのですが、コンディションが良くない日に講習を受けた人ほど、後でしっかりしたダイバーになる傾向があります。きれいに晴れて透きとおった海しか知らないと、そうでない日に出会ったときに戸惑ってしまう。 今日みたいな海で「思ったより大丈夫だった」を先に経験しておくと、そのあとの海がずっと気楽になります。
三浦の海で出会った生き物たち
視界が近い日は、遠くの景色ではなく足元の生き物をじっくり見る日になります。 今日もいくつか出会えました。

ハコフグ
四角い箱のような体を、小さなヒレをぱたぱた動かして進む魚です。泳ぎがゆっくりなので初心者でも見つけやすく、写真も撮りやすい。三浦の海では岩の陰やくぼみでよく出会います。硬い装甲のような皮膚で身を守っていて、あの体型で泳げるのも装甲が体を支えているからです。 見た目の愛嬌で人気の高い魚です。
コチ
砂地に平べったく張りついている魚です。体色が砂とほとんど同じなので、目の前にいても気づかずに通り過ぎることがよくあります。見つけるコツは、砂の上の「ちょっと不自然な線」 を探すこと。目が動くのでそこで正体がわかります。近づきすぎると砂煙を上げて逃げてしまうので、そっと。
ネンブツダイ
オレンジがかった体色で、群れで岩陰に集まっている魚です。今日のような視界の近い日でも、群れでいるので目に入ってきます。オスが口の中で卵を守る口内保育をする魚としても知られていて、夏場に大きく膨らんだ口をしている個体を見かけたら、それは卵を抱えている最中です。
次回もがんばりましょう——三浦で親子ダイビングを始めるなら
Mちゃん、今日はおつかれさまでした。決して簡単なコンディションではない海で、プールでやったことをちゃんと出せていたのは本当に立派です。 次回もがんばりましょう。今日はゆっくり休んでくださいね。
お母様も付き添いのファンダイビング、ありがとうございました。親子でタンクを背負って並んでいる姿、とてもよかったです。

三浦 海の学校のオープンウォーターダイバー講習は10歳から受けられます。お子さんと一緒に、あるいはお子さんの講習に付き添いながらご自身も潜る、という参加のしかたもできます。少人数制で進めるので、ペースが不安な方もご相談ください。日程や持ち物のことはLINEから気軽に聞いていただけます。
三浦 海の学校について
三浦 海の学校は神奈川県三浦市のPADI公認5スターIDCセンターです。ダイビングライセンスの取得から、ファンダイビング、SUPやスノーケリングなどのマリンアクティビティまで、初心者からベテランまで楽しめます。 開催は城ヶ島・宮川湾。京急三崎口駅から開催地まで無料送迎をご利用いただけます。
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