泳げなくてもダイビングはできる?現役インストラクターが本音で答えます
こんにちは、三浦 海の学校の吉田です。
「泳げないんですけど、ダイビングってできますか?」
——三浦の海でダイビングのインストラクターを10年以上やっていますが、この質問はおそらく一番多くいただく質問です。
結論から言います。 泳げなくても、ダイビングはできます。
ただし、「泳げなくても何の問題もありません!」と無条件に言い切るのは、正直に言うとちょっと違います。
ネットで調べると「泳げなくても全然大丈夫!」と書いてあるサイトがたくさん出てきますよね。もちろん間違いではないのですが、現場でたくさんの方を見てきたインストラクターの本音としては、もう少し丁寧にお伝えしたいことがあります。
泳げない人がダイビングを楽しめる理由——器材が「泳げない」をカバーしてくれる
まず、なぜ泳げなくてもダイビングができるのか。その最大の理由は、ダイビングの器材にあります。
息継ぎの心配がない——レギュレーターの存在
泳げない人の多くは、「息継ぎがうまくできない」 ことが原因で泳ぎに苦手意識を持っています。水面で顔を上げて息を吸い、水中に顔をつけて進む——あの動作が難しいんですよね。
ダイビングでは「レギュレーター」 という呼吸器を使います。タンクに入った空気をいつでも吸えるので、息継ぎの必要がありません。口にくわえているだけで、普通に呼吸ができる。 これだけで「泳げない」原因の大部分が解消されるんです。
沈む心配がない——BCDによる浮力コントロール
「水に沈んでしまうのが怖い」 という方も多いです。ダイビングではBCD(浮力調整装置)というジャケットのような器材を着用します。これに空気を入れたり抜いたりすることで、水面でも水中でも浮き沈みをコントロールできます。
水面では空気をたっぷり入れれば、何もしなくてもぷかぷか浮いていられます。立ち泳ぎや平泳ぎで浮き続ける必要はありません。
泳ぐ力が弱くても進める——フィンの推進力
水中での移動にはフィン(足ひれ)を使います。素足で泳ぐのとは比べものにならないほど効率よく進めるので、泳ぎが苦手な方でもゆっくり足を動かすだけで水中を移動できます。 ダイビングは競泳とは違って「速く泳ぐ」必要はまったくなく、ゆっくりのんびり進むのが基本です。
インストラクターの本音——泳げなくても大丈夫、でも「水への慣れ」は大事
さて、ここからが本音の部分です。
器材があれば泳力をカバーできるのは事実ですが、僕が現場で見てきた限り、泳げない方がダイビングで一番苦労するのは「泳ぐ技術」 ではなく「水に対する恐怖心」です。
顔を水につけるのが怖い。 水中で目を開けるのが怖い。急に深くなったらどうしよう。足がつかない場所にいるのが不安——こうした心理的なハードルは、器材だけでは解決できないことがあります。
だからこそ僕が大切にしているのは、「いきなり海に入らない」 ということ。三浦 海の学校では、まず陸上でしっかり器材の使い方を説明し、足のつく浅瀬でゆっくり水に慣れてもらうことから始めます。
レギュレーターで呼吸する感覚。 顔を水につけても苦しくないという体験。BCDで浮いていられるという安心感。 こうした「大丈夫だ」という実感を一つずつ積み重ねてから、少しずつ深い場所に進んでいきます。
泳げない方が安心してダイビングを楽しめるかどうかは、正直に言ってスクール選びとインストラクターとの相性で大きく変わります。「とにかく海に入れて終わり」ではなく、一人ひとりのペースに合わせてくれるスクールを選ぶことが重要です。
泳げない人がダイビングスクールを選ぶときのチェックポイント
泳ぎに自信がない方がスクールを探すとき、以下のポイントを確認してみてください。
少人数制かどうか
大人数のグループ講習だと、泳ぎが苦手な方のペースに合わせてもらいにくいことがあります。少人数制、できればマンツーマンに近い形で対応してくれるスクールなら、自分のペースでじっくり練習できます。
三浦 海の学校では、体験ダイビングもライセンス講習も少人数制で行っています。泳ぎに不安がある方には事前にお伝えいただければ、その方に合わせたペース配分で進めます。
ビーチエントリーができるか
ボートダイビングの場合、船の上から海にエントリーする必要があります。泳ぎが苦手な方にとって、いきなり足のつかない海に入るのはかなり怖いものです。
ビーチエントリーなら、浅瀬から一歩ずつ海に入っていけます。足がつく場所で練習してから、徐々に深い方へ進めるので、心理的なハードルがぐっと下がります。三浦半島にはビーチエントリーできるポイントがあるので、泳ぎに自信がない方の最初の一歩に向いています。
事前に不安を相談できるか
「泳げないんですけど大丈夫ですか?」と事前に相談したとき、どんな対応をしてくれるかは大事な判断材料です。具体的にどう対応するかを丁寧に説明してくれるスクールなら、当日も安心して任せられるはず。
逆に「全然大丈夫ですよ!」の一言で終わるようなら、少し慎重になった方がいいかもしれません。
ライセンス取得を考えている泳げない方へ——泳力テストの話
「体験ダイビングはともかく、ライセンスの取得には泳力テストがあると聞いて不安です」 という声もよくいただきます。
確かに、PADIのオープンウォーターダイバーコースには泳力の確認があります。具体的には、200メートルの水泳、またはマスク・スノーケル・フィンを使って300メートルの水泳と、10分間の立ち泳ぎ(浮き続ける)です。
「200メートルなんて絶対無理!」 と思った方、ちょっと待ってください。このテストで求められているのは、速さでもフォームの美しさでもありません。「水の中で落ち着いていられるかどうか」 を確認するためのものです。
200メートル泳ぐのに何分かかっても構いません。 途中で立っても大丈夫。クロールでなくても、背泳ぎでも横泳ぎでも何でもOK。立ち泳ぎも、BCDなしで浮いていられればよいだけで、背浮きでもかまいません。
とはいえ、いきなり200メートル泳ぐのが不安な方は、まず体験ダイビングで水に慣れてからライセンス講習に進むという方法もあります。 焦る必要はまったくありません。水に慣れるところから始めて、自分のペースで少しずつステップアップしていきましょう。
泳げない初心者こそ三浦半島のダイビングがおすすめな理由
泳ぎに自信がない方にとって、最初にどこの海で潜るかはとても大事な選択です。僕が三浦半島をおすすめする理由は、初心者が安心できる条件が揃っているからです。
まず、三浦半島の西側には穏やかな湾内のビーチポイントがあり、外洋のうねりが入りにくい環境です。波が穏やかなので、水面でバタバタする必要がなく、落ち着いて水に慣れることができます。
次に、東京から約90分というアクセスの良さ。泳ぎに不安がある方の場合、1回の体験だけでは水に慣れきれないことも正直あります。でも三浦なら「もう一度チャレンジしてみよう」 と気軽に来られる距離。2回目、3回目と通ううちに、水への恐怖心が少しずつ薄れていくのを何度も見てきました。
そして、神奈川県内にあるPADI公認の5スターIDCセンターとして、初心者の指導には特に力を入れています。泳げない方には通常よりも浅瀬での練習時間を長く取り、「大丈夫」を実感してもらってから次のステップに進む——そうした柔軟な対応ができるのは、少人数制の現地スクールならではの強みです。
泳げなかった方がダイビングにハマるケースは実はとても多い
これは現場にいると本当に実感するのですが、泳ぎが苦手だった方ほど、ダイビングにどっぷりハマるケースが多いんです。
考えてみれば当然かもしれません。 泳ぎが得意な人にとって「水中にいる」ことは延長線上の体験ですが、泳ぎが苦手だった人にとっては「自分が海の中にいる」 こと自体が衝撃的な感動なんです。
「まさか自分が魚と一緒に泳げるなんて」「海の中ってこんなに静かで美しいんですね」——僕はこうした言葉を泳げなかった方から何度も聞いてきました。
泳げないことは、ダイビングを諦める理由にはなりません。むしろ、泳げないからこそ出会える感動がある。それがダイビングという遊びの素晴らしいところだと僕は思っています。
「ちょっと気になるけど、やっぱり不安で……」 という方は、まずはお気軽にご連絡ください。泳ぎのレベルや不安な点を聞いた上で、どんな進め方がベストか一緒に考えましょう。三浦の穏やかな海で、最初の一歩をお手伝いします。
三浦 海の学校について
三浦 海の学校は神奈川県三浦市のPADI公認5スターIDCセンターです。 ダイビングライセンスの取得から、ファンダイビング、SUPやスノーケリングなどの マリンアクティビティまで、初心者からベテランまで楽しめます。
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