曇り空の三浦でPADIオープンウォーター講習——プール講習から海洋実習までの1日

曇り空の三浦でPADIオープンウォーター講習——プール講習から海洋実習までの1日

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こんにちは、三浦 海の学校の吉田です。

8月29日、三浦でPADIオープンウォーターダイバー講習の1日目でした。ダイビングのライセンス、いわゆるCカードを取るための講習です。朝から空はどんよりとした曇りで、途中パラパラと雨。気温は24度までしか上がらず、8月末とは思えない涼しい一日になりました。

気温24度、曇り空の三浦——8月末とは思えない涼しさ

海へ向かう道すがら空を見上げて、今日は日差しは期待できないなと思いました。真夏の三浦なら、朝の時点でもう照り返しがきつくて、駐車場のアスファルトからむわっと熱が上がってきます。それがこの日は、窓を開けて走ると涼しいくらいでした。

講習をする側としては、このくらいの気温はありがたい面もあります。真夏は器材を背負って陸で説明を聞いているだけで体力を削られますし、ウェットスーツを着たまま炎天下に立っていると、水に入る前にへばってしまう。曇りで気温24度なら、陸での説明も落ち着いて聞けますし、水から上がったあとに震えるほど寒いわけでもない。 講習には悪くないコンディションです。

とはいえ正直に書けば、もう少し陽の光が欲しかった。水中の明るさは、太陽が出ているかどうかでまるで変わります。同じ場所、同じ海の澄み具合でも、日が差した瞬間に水の色がぱっと青くなって、砂地が白く光る。はじめて海で講習を受ける日は、できればあの景色を見てほしいと思ってしまうのです。こればかりは天気次第なので、笑って受け入れるしかありません。

プール講習から始まる、三浦のダイビングライセンス講習

三浦のプールでスクーバ器材を背負い、ダイビングライセンス講習に臨むOさん

この日の受講生はOさん。これまでに体験ダイビングを2回ほど経験されていて、そこからライセンス取得へと進むことを決めて、三浦 海の学校に来てくださった方です。

オープンウォーターの講習は、いきなり海に飛び込むわけではありません。まずはプールのような穏やかな環境で、器材の扱いと基本スキルをひととおり練習します。マスクに入った水を抜く、レギュレーター(呼吸をする器材)を口から外してもう一度くわえ直す、空気を分け合う、浮力を調整する。 どれも、水中で「あれ?」と思ったときに自分で解決するための引き出しを作る作業です。

Oさんは、このプールでの練習がとても上手でした。器材のセッティングも、教わったことを一度で飲み込んで、次の手順に自分から進んでいく。体験ダイビングを2回経験していることが、確実に効いていたと思います。

体験ダイビングは「ライセンスを取る前のお試し」と思われがちですが、僕はそれ以上のものだと考えています。呼吸の感覚、耳抜きのタイミング、水中で体がどう浮くのか。頭で覚える知識ではなく、体に残る記憶になる。その記憶がある人は、講習に入ってからの伸び方がまるで違います。急がずに体験から入るという選び方は、遠回りではありません。

水温23度の三浦の海へ——ホバリングがぴたりと決まった

三浦の海の中でホバリングしながらこちらに手を振るダイビング講習中のOさん

午後は海洋実習へ。 この日の三浦の水温は23度でした。ウェットスーツで問題なく潜れる水温です。真夏のピークほど生ぬるくはなく、水に入った瞬間に少しひやっとして、そのあとちょうどよくなる。個人的にはいちばん気持ちのいい時季かもしれません。

海に入ってからのOさんは、さらに良かった。 特にホバリングがめちゃくちゃ上手でした。

ホバリングというのは、水中で浮きも沈みもせず、その場にじっと留まる技術のことです。文字にすると簡単そうですが、これがなかなか手強い。 息を吸えば体は浮き、吐けば沈む。BCD(浮力を調整するジャケット)に空気を入れすぎれば上がっていってしまうし、抜きすぎれば砂地に落ちる。手足をバタバタさせて位置を保とうとするほど、体は言うことを聞かなくなります。

上手な人ほど、動きません。呼吸のリズムだけで高さを微調整して、水中に「置かれている」 ように見える。Oさんは1日目の海洋実習で、もうその状態に近いところにいました。写真を撮ろうとカメラを向けたら、ふわりと止まったまま手を振ってくれた。この余裕は、講習1日目としてはかなりのものです。

中性浮力が取れると、ダイビングは一気に楽になります。呼吸が落ち着くので空気の消費が減って、潜っていられる時間が延びる。 砂を巻き上げないので視界も濁らない。

そして何より、生き物にそっと近づけるようになります。急いで泳がなくていい、慌てて手をつかなくていい。 海の中の時間の流れが変わります。

三浦の海で出会った生き物たち

曇り空で薄暗い海でしたが、砂地と岩場の境目には、この時季の三浦らしい顔ぶれが揃っていました。

ミノカサゴ

三浦の砂地でヒレを大きく広げて漂うミノカサゴ

ヒレを大きく広げて、砂の上をゆっくり漂っていました。羽を広げた鳥のようにも、和傘のようにも見える、三浦の海を代表する見応えのある魚です。 夏から秋にかけて出会う機会が増えます。

美しい魚ですが、背ビレの棘には毒があります。危険を感じると逃げるのではなく、ヒレを広げてこちらに向き直る習性があるので、追いかけたり手を出したりしないこと。距離を保っていれば、向こうもこちらを気にせず、堂々と漂い続けてくれます。

実はこの「逃げない」性格のおかげで、水中写真の被写体としては初心者向けでもあります。落ち着いて構えて、ゆっくり近づけば撮らせてくれる魚です。

ホタテウミヘビ

三浦のダイビングポイントの砂地で穴から顔だけ出しているホタテウミヘビ

砂地の穴から、顔だけを出してこちらを見ていました。 ホタテウミヘビです。

ヘビという名前がついていますが、爬虫類ではありません。 ウナギやアナゴと同じ仲間の魚です。尾のほうから砂に潜っていき、顔だけを出した状態で獲物が通りかかるのを待っています。細かい貝殻混じりの砂に体を隠しているので、慣れないうちは砂地の模様と見分けがつきません。

砂地を流すときは、目線を落として穴を探してみてください。ぽつんと開いた穴の奥に、じっとこちらを見ている目があります。近づきすぎるとすっと引っ込んでしまうので、離れたところから息を整えて、そっと寄っていく。 ここでも中性浮力が効いてきます。

アオウミウシ……かもしれない、青いウミウシ

三浦の海でオレンジ色のカイメンの上を這う、白い縁取りのある青いウミウシ

オレンジ色のカイメンの上を、鮮やかな青いウミウシが這っていました。 青い体に、はっきりとした白い縁取り。触角も、背中の二次鰓(にじえら)も白っぽく見えます。

三浦の海でいちばんよく会う青いウミウシといえばアオウミウシですが、あちらは青い体に黄色い縁取りが入るのが目印です。この個体は、写真で見るかぎり縁が白くて、黄色がはっきり見当たりません。

ただ、アオウミウシは個体差の大きいウミウシでもあります。縁取りの色や太さ、背中の斑点の出方は、同じ種類でもずいぶん違って見える。曇り空で薄暗かったこの日の光の具合や、水中で色が飛ぶことも考えると、これはアオウミウシの一個体なのかもしれないし、別の種類なのかもしれない。そんなわけで、この記事では種名を決めつけずにおきます。

20年以上潜っていても、写真を見返しながら「これは何だろう」 と唸る時間はなくならないものです。というより、この唸っている時間がけっこう楽しい。 触角の色、二次鰓の形、縁取り、体の地色。一つずつ見比べていく作業そのものが、ウミウシという生き物の面白さだと思っています。はっきりした答えが出たら、またこのブログで報告します。

三浦の海で見られる生き物は海の生き物図鑑にまとめています。潜る前に眺めておくと、水中で目に入る情報がぐっと増えるのでおすすめです。

明日は講習2日目——三浦でCカードを取るということ

Oさんの講習は明日が2日目です。この調子なら、残りのスキルも問題なく進められそうです。天気予報を見ながら、明日はもう少し陽が差してくれることを願っています。

三浦 海の学校のオープンウォーター講習は53,900円(税込)、実技は2〜3日間です。eラーニング、ログブック、実習費、申請料、保険が含まれ、器材レンタルが別途1日5,500円かかります。

いまLINEからお申し込みいただくと、夏のLINE特典として器材レンタル1日分(5,500円)が無料になります。特典を使った場合のOWDの総額は59,400円(通常64,900円)です。 受付は9月30日まで。他の割引との併用はできませんが、認定後のファンダイビングが対象の「つづける割」 とは併せてお使いいただけます。詳しい料金と日程はダイビングライセンス取得コースのページにまとめてあります。

Oさんのように、体験ダイビングを経てからライセンスに進む方は多いです。 順番に決まりはありません。いきなりCカードを目指してもいいし、まず体験ダイビングで一度海に入ってから決めてもいい。ライセンス講習の中身がイメージしづらい方は、まんがで読むダイビングライセンスも用意しています。

ダイビングに絶対はありませんし、体調や海況によっては中止の判断をすることもあります。それでも、少人数でひとつずつ進めていけば、泳ぎに自信がない方でも無理なく形になっていきます。三浦の海で、その最初の一歩をご一緒できたらうれしいです。

三浦 海の学校について

三浦 海の学校は神奈川県三浦市のPADI公認5スターIDCセンターです。ダイビングライセンスの取得から、ファンダイビング、SUPやスノーケリングなどのマリンアクティビティまで、初心者からベテランまで楽しめます。 開催は城ヶ島・宮川湾。京急三崎口駅から開催地まで無料送迎をご利用いただけます。

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