三浦でダイビングライセンス講習の最終日|透明度2mの海で認定されたNさんの一言
OWD講習の最終日、透明度2m・水温25度の海で認定の3ダイブ。苦手だったマスククリアを決め、「この透明度でも楽しかった」と言ってくれたNさんの記録。10月のジープ島に向けて。
この記事は2025年8月に書いたものです。開催場所や料金、講習の進め方は、いまと違うところがあります。いまの内容は ダイビングライセンスの料金と流れ のページをご覧ください。
こんにちは、三浦 海の学校の吉田です。8月17日、NさんがOWD(オープンウォーターダイバー)の認定を受けました。陸は突き抜けるような青空の快晴。でも海の中は透明度2m。手を伸ばした先のバディがかろうじて見えるくらいの視界で、認定をかけた最後の3ダイブを潜りました。この日の記録です。
10月にご夫婦でジープ島へ
Nさんは、三浦 海の学校に遊びに来てくれるリピーターのYさんの奥様です。「主人がいつも、本当に楽しそうにダイビングの話をするんです。それで、私もやってみたくなって!」と、少し照れながら話してくれました。
もうひとつ、はっきりした目標がありました。10月に、ご夫婦でジープ島に行くこと。ジープ島は太平洋に浮かぶ小さな島で、イルカの群れと泳いだり、サンゴ礁に囲まれて潜れる場所としてダイバーに知られています。その旅行に間に合うように、ライセンスの取得に来てくれました。
この日の海は水温25度・透明度2m
水温は25度と暖かく、水面は風で少しじゃぶじゃぶしていました。そして透明度は2m。目の前の景色が白いベールに包まれたような、手ごわいコンディションです。
前回から2週間ぶりだったことと、港で見た波立つ水面。潜る前のNさんの顔には「大丈夫かな」という緊張が少し浮かんでいました。その緊張は、潜り始めるときに呼吸の乱れとして出ました。これは講習生に限らず、どんなダイバーにもあることです。水中で目を合わせて、僕の呼吸に合わせてゆっくり息を吐くように促すと、Nさんはすぐに落ち着きを取り戻しました。
視界2mの中での浮力コントロール
透明度2mというのは、かなり視界が悪い状況です。自分が今どこにいて、どんな姿勢なのか、上がっているのか沈んでいるのか。そういった感覚を保つのが、いつもよりずっと難しくなります。
Nさんは、前回少し苦手にしていた浮力コントロールを、この状況でこなしました。周りが見えない中でも慌てず、自分の体に意識を向けて、学んだとおりにBCD(浮力調整ジャケット)と呼吸を使い、安定した姿勢をキープしていました。2日間で、落ち着きと技術の両方が身についた証拠です。
苦手だったマスククリアを、いちばん難しい日に
この日のハイライトは、Nさんが苦手意識を持っていたマスククリアのスキルチェックでした。視界が悪い中で、わざとマスクに水を入れるのは、想像するだけでも怖いものです。Nさんは水中で一度きゅっと目をつぶって覚悟を決めると、落ち着いて、完璧にマスククリアをやってのけました。
僕は思わず水中で拍手しました。水を全部出し切ったあと、マスク越しの顔がぱっと明るくなり、力強いOKサインが返ってきました。苦手だったことを、いちばん難しいコンディションで自分の力で克服した。器材トラブルへの対処が身についたという以上に、Nさんにとって大きな自信になったはずです。
認定のあとの、Nさんの一言
3ダイブを終えて、NさんはOWDダイバーとして認定されました。陸に上がって片付けをしていたとき、Nさんが言ってくれた言葉です。
「今日のこの透明度でも、ダイビングってすごく楽しかったです!」
コンディションがいい日に楽しいと感じるのは、ある意味当たり前かもしれません。ベストとは言えない海で、Nさんは楽しいと感じてくれました。きれいな景色を見るだけでなく、海という環境そのものと、少しの困難を自分で乗り越えていくことを楽しんでくれたからだと思います。
ジープ島の前に、もう一度
Nさんは「ジープ島に行く前に、最終チェックと練習で、また絶対に潜りに来ます!」と約束してくれました。10月、ご主人と一緒にイルカと泳ぐ前の最終調整です。快晴の空の下、透明度2mの海で手に入れた自信を持って、次は南の島へ。