アドバンス講習1日目と体験ダイビング——三浦の海で浮力コントロールとコンパスナビ

アドバンス講習1日目と体験ダイビング——三浦の海で浮力コントロールとコンパスナビ

約9分で読めます

こんにちは、三浦 海の学校の吉田です。

今日は三浦の海で、午前がアドバンスド・オープンウォーター・ダイバー講習の1日目、午後が体験ダイビングという1日でした。 ダイビングを「習っている人」と「これから始める人」が同じ海に入る日は、見ている僕のほうが刺激をもらいます。

同じ海に潜っていても、その日その人が向き合っているテーマはまったく違います。今日はその違いがはっきり出た1日だったので、順を追って書いていきます。

三浦の海でアドバンス講習に向かう親子3名のダイバー

夏の三浦、朝から日差しの強い1日

朝から日差しがしっかりと差し込む、いかにも真夏という空でした。この時季の三浦は、器材をセッティングしているだけで汗が出ます。むしろ、ウェットスーツを着て水に浸かった瞬間が気持ちいい。夏のダイビングは、この「入った瞬間の涼しさ」 がひとつのご褒美だと思っています。

水温や透明度の細かい数字は日によって変わりますし、その日の海に入ってみないとわかりません。正確なところはご予約時にお問い合わせください。ただ、感覚としては夏らしく、水中は生き物の気配とプランクトンの多い、活気のある海でした。

三浦でのアドバンス講習1日目——昨日オープンウォーターを終えた親子3名と

午前中は、アドバンスド・オープンウォーター・ダイバー(AOW)講習の1日目。参加してくださったのは、昨日オープンウォーター・ダイバー(OWD)コースを終えたばかりの親子3名です。

昨日Cカードの認定基準をクリアして、今日はもう次のステップ。ハードに聞こえるかもしれませんが、これは僕がわりと勧めている進み方です。理由は単純で、器材の扱いや呼吸のリズムが体に残っているうちのほうが、次の段階に入りやすいからです。間が空くと、どうしても最初の数十分は「思い出す時間」 になってしまいます。

浮力コントロールは「頭で理解した」 から「体でつかめてきた」へ

まず取り組んだのが浮力コントロール。ダイビングを続けるうえで、これに勝る基礎はありません。

浮力コントロールというのは、BCD(浮力調整装置)への給気・排気と、肺の中の空気の量で、水中の一点にとどまったり、思った深さをキープしたりする技術のことです。うまくいかないうちは、少し沈んでは慌てて空気を入れ、今度は浮きすぎて慌てて抜く、という上下運動を繰り返すことになります。

三浦の海で浮力コントロールの練習をするダイバー

3人とも、昨日までは正直まだ「頭で理解している」 段階でした。それが今日は、呼吸のリズムで体が上下することを自分の感覚としてつかめてきたのがよくわかりました。空気を入れる量が少しずつ控えめになり、慌てて抜く動きが減っていく。水中での姿勢も、少しずつ安定してきています。

浮力が安定すると、水中での動きそのものが変わります。手をバタバタさせる必要がなくなり、余計な力が抜けて、フィンキックだけで静かに進めるようになる。エア(空気)の消費も落ち着いてきますし、何より海底の砂を巻き上げなくなるので、自分にも周りにも景色がきれいに残ります。今日の3人は、その入り口に立ったところだと思います。

コンパスナビゲーションは、角度を間違えずに戻ってこられた

もうひとつのテーマが、水中ナビゲーション。水中でコンパスを使って進み、決めた場所へ戻ってくる練習です。

陸の上ならなんてことのない作業ですが、水中では驚くほど難しくなります。視界は陸ほどきかず、目印になるものが少なく、流れで体が少しずつ流されるからです。「まっすぐ進んでいるつもり」がまっすぐではない、というのは水中ではよくあることです。だからこそコンパスという道具に頼るわけですが、今度はその読み方と、体の向きを一致させ続けることに集中力が要ります。

今日の3人は、角度をしっかり守って、間違えずに元の場所へ戻ってくることができました。 これはかなり立派です。コンパスの数字を追いかけているうちに体が回ってしまって、まったく違う方向に出てしまう——というのは、初めてのうちは珍しくないからです。

三浦の海の中で並ぶアドバンス講習中の親子3名のダイバー

ナビゲーションができるようになると、ダイビングの安心感がぐっと変わります。「今どのあたりにいるのか」「エキジット(出口)はどっちなのか」が自分の中に地図として残るようになるので、海の中でのゆとりがまるで違ってきます。三浦のダイビングポイントは、地形を覚えてしまえば潜るたびに楽しくなる海です。 その第一歩を、今日踏み出してもらえました。

三浦の海で出会った生き物たち

講習中とはいえ、目の前を通っていく生き物には手が止まります。 今日出会えたなかから3種を紹介します。

ムレハタタテダイ

白と黒の縞模様に、長く伸びた背びれのリボンが目を引くチョウチョウウオの仲間です。名前のとおり群れることが多く、今日も数匹がまとまって、中層をゆっくり漂うように泳いでいました。

三浦の海の中層を群れで泳ぐムレハタタテダイ

よく似た魚にツノダシがいて、見分けに迷う方が多い種類でもあります。ざっくり言うと、口先がとがって黒い帯が太いのがツノダシ、体が白っぽくて尾びれが黄色いのがハタタテダイの仲間です。中層を見上げるように泳ぐと出会いやすいので、浮力が安定してきた人ほど見つけやすい魚だと思います。

ミノカサゴ

砂地の上で、扇のように大きく広げたヒレを静かに揺らしていました。この優雅な見た目はダイバーに人気ですが、背びれの棘には強い毒があります。近づいて撮りたくなる魚ほど、手を伸ばさない、追い回さないという距離感が大事です。

三浦の砂地でヒレを広げるミノカサゴ

ミノカサゴはあまり逃げないので、写真は撮りやすい部類です。

ただし相手が動かないぶん、こちらの浮力が乱れると砂を巻き上げて台無しになります。ここでも効いてくるのが、午前中にやっていた浮力コントロールというわけです。

サメジマオトメウミウシ

砂まじりの底で見つけた、青みがかった小さなウミウシ。半透明の白い体に細かい縦縞が入り、オレンジ色の触角がちょこんと2本出ています。体長は数ミリから1センチほどで、知らずに通り過ぎてしまうサイズです。

三浦の海の砂地で見つけたサメジマオトメウミウシ

ウミウシ探しは、泳ぐスピードを落とすほど見つかる確率が上がります。逆に言えば、浮力が安定して同じ場所にとどまれるようになると、それだけで見える世界が増えるということです。三浦の海はウミウシの種類が豊富なので、慣れてくると探すこと自体が目的になります。

午後は体験ダイビング——「ダイビングが楽しい」の一言がうれしかった

午後からは体験ダイビング。参加してくださったのは、1週間前にオープンウォーター・ダイバーを取得されたLさんの旦那様です。

奥様が先にライセンスを取り、その1週間後に旦那様が体験ダイビングにいらっしゃる。 こういう順番はけっこうあります。誰かが先に始めて、楽しそうにしているのを見て、じゃあ自分もやってみようかと。ダイビングは一人でもできますが、身近に一緒に潜れる人がいると、続けやすさがまるで違います。

三浦の海で体験ダイビング中、水中でカメラに手を振るお二人

体験ダイビングは、ライセンスを持っていない方が、インストラクターと一緒に水中を体験できるプログラムです。器材の使い方と最低限のルールをお伝えして、あとはインストラクターがすぐそばについて潜ります。 難しいことは求めません。まずは水中で呼吸ができるという、あの不思議な感覚を味わっていただくのが一番の目的です。

そして今日も、無事に潜り終えることができました。 上がってきてから「ダイビングが楽しい」と言っていただけて、これは本当にうれしかったです。この仕事をしていて一番聞きたい言葉かもしれません。

体験ダイビングを終えて笑顔のお二人

次はオープンウォーター・ダイバーコースへ進まれる予定です。ご夫婦そろってCカードを持てば、これからは二人で好きな海へ行けるようになります。そうなったときの楽しみ方の広がりを想像すると、こちらもわくわくします。

体験から始めるか、講習から始めるか

今日のように、体験ダイビングの方とアドバンス講習の方が同じ日にいらっしゃると、「どこから始めればいいのか」 という問いへの答えが見えてきます。

結論から言えば、迷っているなら体験ダイビングから始めて構いません。水中で呼吸をするという体験は、言葉で説明されてもなかなか実感が湧かないものです。 一度潜ってみて「これは楽しい」と思えたなら、ライセンス講習に進む理由がはっきりします。逆に、思っていたのと違ったと感じたなら、それも大切な結論です。

一方で、最初からライセンスを取ると決めているなら、体験を飛ばしてオープンウォーター・ダイバーコースに入っても何の問題もありません。今日の親子3名のように、OWDを終えてすぐアドバンスへ進む形も、勢いを保ったまま上達できる良い進み方です。

どちらの入り口を選んでも、水中に安全に慣れていくという道筋は変わりません。ダイビングは自然が相手ですから、リスクをゼロにはできません。だからこそ、無理のない段階を踏んでいくことが一番の近道になります。

三浦の海で、次のステップへ

午前のアドバンス講習は明日が2日目です。今日つかみかけた浮力コントロールの感覚を、明日はもっと自分のものにしてもらえたらと思っています。ナビゲーションも、今日きちんと戻ってこられた自信があれば、次はもう少し余裕を持って周りを見られるはずです。

三浦でのダイビングは、東京や横浜から日帰りで通える距離にありながら、季節ごとに表情の変わる海が楽しめます。これから始めたい方も、Cカードを取ったばかりで次に何をしようか考えている方も、まずは気軽にご相談ください。

三浦 海の学校について

三浦 海の学校は神奈川県三浦市のPADI公認5スターIDCセンターです。ダイビングライセンスの取得から、ファンダイビング、SUPやスノーケリングなどのマリンアクティビティまで、初心者からベテランまで楽しめます。 開催は城ヶ島・宮川湾。京急三崎口駅から開催地まで無料送迎をご利用いただけます。

タグ

よくある質問 ビーチ情報 ファンダイビング プール講習 ライセンス講習 初心者向け 器材・装備 季節情報 安全管理 水中撮影 海況・コンディション

この記事をシェア

記事一覧に戻る