水温23度・透明度8mの三浦でPADIアドバンス講習——ディープとボートの2本
こんにちは、三浦 海の学校の吉田です。
今日は三浦の宮川湾で、PADIアドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー講習を行ってきました。 ダイビングの幅をひとつ広げる日です。受講してくださったのは、はじめましてのご夫婦。お二人とも経験本数はまだ少なく、申し込みのときには「ついていけるでしょうか」 という言葉もありました。
結論から書いてしまうと、心配していた耳抜きもふくめてまったく問題なく、最後は水中でハートを作って笑っていらっしゃいました。

9月の三浦半島は、夏の海がいちばん落ち着くころ
海に出る前に、陸の話を少しだけ。9月に入って、朝の空気にほんの少し秋のにおいが混ざるようになりました。それでも日中は十分に暑くて、ウェットスーツを着て準備をしていると汗がにじみます。
三浦の海が本当においしくなるのはここからです。夏のあいだに温められた水が残っていて、台風や強い北風がまだ入っていない。海水浴のシーズンが終わって水面が静かになる。この「暑さのピークは過ぎたのに、海はまだ夏」という数週間が、僕は一年でいちばん好きです。
今日の三浦の海況——水温23度、透明度は8mほど
今日の宮川湾は、水温23度、透明度は8mほどでした。
23度という数字は、5mm前後のウェットスーツで気持ちよく2本潜れる水温です。 エントリーした瞬間の「うっ」という感じがほとんどなく、水に体を預けたまま呼吸を整えられる。 講習にはありがたい条件でした。透明度8mというのも、三浦の夏の終わりとしては素直に良い日です。

もっとも、海況は毎日変わります。ここに書いた数字はあくまで9月5日の宮川湾のもので、翌週にはがらりと表情が変わることもあります。潜る日の海がどんな状態かは、ご予約時にお問い合わせください。
アドバンス講習1本目——ディープダイビング
アドバンス講習は、インストラクターと一緒に5本潜って、できることを増やしていくコースです。 試験ではないので落ちることはありません。今日はそのうちのディープダイビングとボートダイビングの2本を行いました。
ディープダイビングというと、いきなり深いところへ連れて行かれるように聞こえるかもしれません。実際は逆で、「深くなると何が変わるのかを、浅いところで習ったやり方で確かめる」 時間です。
深くなると空気の減りが速くなること。色が青に吸われて、赤いものが赤く見えなくなること。頭の回転が普段どおりかを自分で点検すること。
そして浮上のとき、決めた深度で決めた時間だけ止まること。ひとつずつ体で確かめていくと、深さは「怖いもの」 から「段取りが要るもの」に変わります。

心配されていた耳抜きも、ゆっくり少しずつ、痛くなる前に、を守っていただいたおかげで、お二人とも滞りなく降りていけました。潜降ロープを使って、自分のペースで止まりながら降りられるのが講習のいいところです。
アドバンス講習2本目——ボートダイビング
もう1本はボートダイビングです。三浦 海の学校のアドバンス講習は、ボート2本の乗船料も講習費に含まれています。
ビーチから歩いて入る海と、船で沖に出てから飛び込む海は、同じ三浦でもまったく別の体験です。ボートは器材を背負って長く歩かなくていいぶん、体はずっと楽になります。かわりに、限られた足場で器材を組んで、合図で一斉に入り、船に戻ってくるまでの段取りを覚える必要がある。その段取りを実際の船の上で一度通しておけば、この先どこの海に行っても「ボートだから」 という理由で断ることはなくなります。
エントリーの前、船べりでピースサインをしていたお二人の表情が、すでに朝とは別人でした。

三浦の海で出会った生き物たち
講習中とはいえ、目の前を通り過ぎるものは見逃したくありません。 今日もいい出会いがありました。
タツノオトシゴ
ウミウチワの枝に尾を巻きつけて、じっとしていました。魚だと言われてもすぐには納得しづらい姿ですが、れっきとした魚です。泳ぐのが得意ではないぶん、尾で何かにつかまって流されないようにしています。
体の色は、つかまっている枝の色にとてもよく寄っています。だからこそ、慣れないうちは目の前にいても気づけません。 今日も「そこ」と指差してから、お二人が見つけるまでに少し時間がかかりました。見つかった瞬間に水中で目が丸くなるのが、マスク越しにも分かるんです。

カエルアンコウ
岩のくぼみに、白っぽい体に細かな点を散らした個体がおさまっていました。 カエルアンコウは泳がずに歩く魚です。胸びれが手足のようになっていて、岩の上をぺたぺたと移動します。
動かないので写真は撮りやすいのですが、そのぶん見つけるのがむずかしい。まわりのカイメンや海藻に化けているので、「岩の一部だと思って通り過ぎたものをもう一度見る」 くらいの気持ちでいると出会えます。

アカホシカクレエビ
イソギンチャクの触手のあいだに、透きとおった体に白と赤の模様を散らした小さなエビが寄り添っていました。 アカホシカクレエビです。
イソギンチャクの刺胞に刺されない体を持っていて、そこを住まいにしています。触手のあいだにいれば、外から来る魚に手を出されにくい。強い相手のふところを借りて暮らす、というやり方です。
体がほとんど透明なので、そこにいると分かっていても写真に撮るのは案外むずかしい相手です。ライトを当てると白い斑と赤い点だけが浮かび上がって、ようやく形が見えてきます。イソギンチャクを見つけたら、触手の付け根のあたりをゆっくり探してみてください。

岩のまわりには、細かい魚の群れが薄い雲のようにまとまって漂っていました。群れの縁がゆらりと形を変えるのを、しばらく2人とも眺めていました。名前が分かる生き物だけが海の楽しみではありません。

経験本数が少なくても、アドバンスは早すぎません
「アドバンスはもっと潜ってからにします」 とおっしゃる方は本当に多いです。でも今日のお二人がそうだったように、経験本数が少ない時期こそ受けていただきたいコースだと僕は思っています。
本数を重ねるうちに自己流のクセがつく前に、深さの扱い方、船の上の段取り、浮力の取り方をまとめて教われるからです。「もっと上手くなってから」と待っているあいだにブランクが空いてしまい、久しぶりの海が怖くなってしまう——これがいちばんもったいないパターンです。
三浦 海の学校のアドバンス講習は実技2日、5ダイブ(3ビーチ+2ボート)。教材費・申請料・ボート2本の乗船料まで込みの総額をアドバンス講習のご案内ページに出しています。
総額はレンタル器材まで入れて70,800円です。5本の中身と2日間の流れはアドバンス講習のページにまとめています。
コースの中身をやわらかく知りたい方は、まんが版のアドバンス紹介もどうぞ。
潜った日を、手のひらに残しておく
最後にひとつお知らせです。三浦 海の学校で作ったダイビングのログブックアプリ「**Blue Logbook**」が、9月3日にApp Storeで公開されました。iPhone / iPad向けで無料、アカウント登録もいりません。
日付・ポイント・水深・水温・透明度・タンク圧・出会った生き物を1本ずつ記録できて、写真は何枚でも添付できます。地図をタップしてポイントにピンを立てられるので、あとから見返したときに「あの日はここに潜ったんだ」 が一目で分かります。取得したCカードや自分の器材もまとめておけます。
今日のような日——水温23度、宮川湾、ディープとボート、タツノオトシゴとカエルアンコウ——は、その場では絶対に忘れないと思っていても、半年経つと不思議なくらいあいまいになります。書き残しておくと、何年かあとに読み返したときに、水の冷たさや船べりの揺れまで戻ってきます。
記録はすべてお使いの端末の中に保存され、サーバーには送られません。機種変更のときは書き出しファイルで引っ越せます。Androidの方や、アプリを入れずに試したい方はブラウザ版もあります。
紙のログブックはこれからも使えます。 そのうえで、手のひらにもう1冊。今日のお二人の1本目と2本目も、ぜひここに残していただけたらうれしいです。
三浦 海の学校について
三浦 海の学校は神奈川県三浦市のPADI公認5スターIDCセンターです。ダイビングライセンスの取得から、ファンダイビング、スノーケリングなどのマリンアクティビティまで、初心者からベテランまで楽しめます。 開催は城ヶ島・宮川湾。京急三崎口駅から開催地まで無料送迎をご利用いただけます。
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